日本銀行の政策委員会審議委員を務める増一行(ます・かずゆき)氏が注目されています。
増氏は、長年にわたって三菱商事の財務・経営部門でキャリアを積み、代表取締役常務執行役員CFOまで務めた人物です。2025年7月には日本銀行政策委員会審議委員に就任し、現在は日本の金融政策を決める重要な場に参加しています。
この記事では、増一行氏のプロフィールや経歴、三菱商事時代の役職、日銀審議委員としての現在の活動、最近の発言まで、公開されている一次情報をもとに整理します。
増一行のプロフィール

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 氏名 | 増 一行(ます・かずゆき) |
| 生年月日 | 1959年2月19日 |
| 年齢 | 67歳(2026年9月現在) |
| 出身地 | 大阪府 |
| 最終学歴 | 東京大学法学部卒業 |
| 現職 | 日本銀行政策委員会審議委員 |
| 任期 | 2025年7月1日~2030年6月30日 |
| 主な前職 | 三菱商事代表取締役常務執行役員CFO |
※プロフィールは日本銀行公式サイトの掲載情報を基準にしています。
増一行は何をしている人?
増一行氏は、もともと金融機関出身の人物ではなく、大手総合商社・三菱商事で財務や経営管理の分野を中心にキャリアを築いた経営人材です。
1982年に東京大学法学部を卒業後、三菱商事へ入社。エネルギー事業グループの管理部門や業務改革・内部統制、コーポレート部門などを経験し、2013年には執行役員主計部長、2016年には常務執行役員CFO、さらに代表取締役常務執行役員CFOを務めました。
2022年に三菱商事を退任した後は、日本公認会計士協会理事、EY Japanシニアエグゼクティブアドバイザー、日立Astemo取締役、東京藝術大学監事などを歴任しています。
こうした企業経営・会計・財務の実務経験を背景に、2025年7月、日本銀行政策委員会審議委員に就任しました。
三菱商事ではCFOを務めていた
増氏の経歴で特に注目されるのが、三菱商事でCFOを務めたことです。
2013年に執行役員主計部長となり、2016年には常務執行役員CFO、同年6月には代表取締役常務執行役員CFOに就任しています。
CFOは企業の財務戦略や資本政策など、経営の中核に関わる重要なポジションです。
そのため、増氏は大学卒業後から長年にわたって企業の財務・経営管理を実務の側から経験してきた人物といえます。
日本銀行の政策委員会審議委員とは?
増氏を理解するうえで重要なのが、現在の肩書である「政策委員会審議委員」です。
日本銀行の政策委員会は、日本銀行における最高意思決定機関です。
金融政策に関する方針を決定するほか、日本銀行の業務執行に関する基本方針を定め、役員の職務執行を監督する権限も持っています。
政策委員会は総裁、副総裁2人、審議委員6人で構成されており、増氏はその一人です。
つまり、増一行氏は現在、日本の金融政策を決める重要な意思決定の場に参加していることになります。
増一行の日銀での任期はいつまで?
増氏は2025年7月1日から2030年6月30日までの任期で日本銀行政策委員会審議委員を務めています。
日本銀行は2025年7月1日付で増氏を審議委員に任命したことを公表しています。
その後、金融政策決定会合にも出席しており、2026年3月の会合では政策委員として出席したことが議事要旨に記録されています。
2026年の増一行氏の活動にも注目
増氏は2026年に入り、地方で開催された金融経済懇談会などで、経済・物価情勢や金融政策について講演しています。
2026年2月6日には愛媛県金融経済懇談会、5月14日には鹿児島経済同友会で講演しました。
そして2026年9月10日には福井県金融経済懇談会で「わが国の経済・物価情勢と金融政策」について挨拶しています。
日銀審議委員として、国内外の経済情勢や物価の動向をどのように捉えているのかを説明する機会が増えており、今後の発言も金融市場から注目される可能性があります。
増一行氏の経歴まとめ
増氏のキャリアを時系列で見ると、次のようになります。
- 1959年2月19日:大阪府生まれ
- 1982年3月:東京大学法学部卒業
- 1982年4月:三菱商事入社
- 2004年:エネルギー事業グループコントローラー
- 2008年:業務改革・内部統制推進部長
- 2010年:コーポレート部門管理部長
- 2011年:生活産業グループ管理部長
- 2013年:執行役員・主計部長
- 2016年:常務執行役員CFO
- 2016年6月:代表取締役常務執行役員CFO
- 2022年6月:三菱商事退任
- 2022年7月:日本公認会計士協会理事
- 2022年9月:EY Japanシニアエグゼクティブアドバイザー
- 2024年6月:日立Astemo取締役・監査等委員
- 2024年9月:東京藝術大学監事
- 2025年7月1日:日本銀行政策委員会審議委員に就任
今後は「金融政策への発言」に注目
増一行氏は、経済学者として長年研究してきたタイプではなく、大手企業で財務・経営管理を実践してきた経営・財務の専門人材という点が特徴です。
三菱商事でCFOを務めた経験を持つことから、企業活動や財務の現場を知る立場から日本経済を捉えることができます。
現在は日本銀行の政策委員として、物価や景気、金融市場など幅広い経済情勢を踏まえながら金融政策に関わっています。
2026年9月10日にも福井県で経済・物価情勢と金融政策について発言しており、今後も金融政策決定会合や各地での講演における発言が注目されそうです。
まとめ
増一行氏は、1959年生まれ、大阪府出身の経営・財務分野の専門家です。
東京大学法学部を卒業後、三菱商事に入社し、主計部長やCFOなどを歴任。2022年の三菱商事退任後も複数の企業・団体で役職を務め、2025年7月からは日本銀行政策委員会審議委員として金融政策に携わっています。
2026年9月現在、任期は2030年6月30日までとなっており、今後も日本銀行の金融政策をめぐる発言や活動から目が離せない人物です。