2025年12月16日夜、静岡県裾野市上空で
訓練中の陸上自衛隊ヘリCH-47JAが約10分間レーザー照射されました。
幸い乗員5名にけがはなく、機体損傷もありませんでしたが、
この危険な行為の犯人や目的は現在も不明であり、警察が詳細を調べています。
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静岡県上空で陸自ヘリにレーザー照射される事件について
静岡県上空で発生した陸自ヘリへのレーザー照射事件について
2025年12月16日午後8時ごろ、
静岡県裾野市上空で夜間飛行訓練中の陸上自衛隊の大型輸送ヘリ「CH-47JA」1機が、地上から約10分間にわたりレーザー照射を受ける事件が発生しました。
このヘリは千葉県木更津市の第1ヘリコプター団に所属し、東富士演習場を離着陸する訓練中でした。
ヘリには5名の乗員が搭乗していましたが、けが人はおらず、機体の損傷も確認されていません。
陸自ヘリにレーザー照射したのは誰?動機は?
静岡県裾野市上空で陸上自衛隊のヘリコプターにレーザー照射を行った犯人については、現在のところ特定されていません。
この事件は2025年12月16日に発生し、約10分間にわたり照射が続きましたが、乗員にけがはなく、機体の損傷もありませんでした。
動機については、いくつかの可能性が考えられています。過去の類似事件から、以下のような動機が推測されています:
・軍事活動に対する反発
・単なる悪ふざけ(未成年者やYouTuberなど)
・外国のスパイ行為や嫌がらせ。
陸上自衛隊はこの行為を「非常に危険な行為」として深刻に受け止めており、関係機関と連携して対策を講じる意向を示しています。
今後の捜査によって、犯人の特定と動機の解明が期待されます。
陸自ヘリにレーザー照射することの危険性とは?
陸上自衛隊のヘリコプターに対するレーザー照射は、非常に危険な行為とされています。
・視界の妨害
レーザー光線は操縦士の視界を直接遮るため、特に夜間飛行中には致命的な影響を及ぼす可能性があります。
視界が奪われることで、操縦士は機体の制御を失い、墜落や衝突事故を引き起こすリスクが高まります。
・身体的な危害
高出力のレーザーは、目に対して深刻な損傷を与える可能性があります。
特に、レーザーの出力が高い場合、失明や視力の低下を引き起こすことがあります。
過去には、航空機のパイロットがレーザーによって目の負傷を訴えた事例も報告されています。
・国家安全保障への脅威
自衛隊の航空機に対するレーザー照射は、国家の安全保障に対する挑戦とも見なされます。
このような行為は、軍事活動に対する反発やスパイ行為として解釈される可能性があり、国際的な緊張を引き起こす要因ともなり得ます。
法的な問題
日本では、航空機へのレーザー照射は「航空危険行為処罰法」に違反する可能性があり、厳しい罰則が科されることがあります。
意図的な妨害行為として、加害者は重罪として処罰されることが予想されます。
今後の捜査はどのように進める?
今後の捜査は、以下のように進められると考えられます。
捜査の進行方法
現場の調査:
・警察と自衛隊が協力し、レーザー照射が行われた地点(静岡県裾野市の伊豆縦貫道三島加茂インターチェンジ付近)を詳細に調査します。証拠となる物的証拠や目撃者の証言を収集することが重要です。
目撃者の聴取:
・近隣住民や通行人からの目撃情報を集め、照射を行った人物やその動機を特定する手がかりを探ります。特に、照射が行われた時間帯に周辺にいた人々の証言が重要です。
監視カメラの確認:
・周辺の監視カメラ映像を確認し、レーザー照射を行った人物や車両の特定を試みます。これにより、犯人の特定が進む可能性があります。
過去の類似事件との関連性:
・過去に発生した航空機へのレーザー照射事件との関連を調査し、同様の手口や動機を持つ犯人がいるかどうかを検討します。これにより、捜査の方向性を定めることができます。
法的手続き:
・照射行為が航空危険行為処罰法に違反する可能性があるため、捜査が進展した場合には、加害者に対して法的措置が取られることになります。これには、威力業務妨害などの罪が含まれる可能性があります。
関係機関との連携
陸上自衛隊は、警察と連携し、捜査の進展に応じて必要な情報を提供し、協力を行う意向を示しています。団長の伊東佳哉陸将補は、この事案を深刻に受け止めており、関係機関との連携を強化する方針を表明しています。
このように、捜査は多角的に進められ、早期の犯人特定と再発防止に向けた対策が講じられることが期待されます。
自衛隊機へのレーザー照射、過去事例は?
自衛隊機に対するレーザー照射は、過去にもいくつかの事例が報告されています。
以下に主な事例をまとめます。
2025年5月28日
・場所: 山形県酒田市
・内容: 夜間飛行訓練中の陸上自衛隊UH-1Jヘリコプターに緑色レーザーが照射されました。幸いにも、搭乗員や機体に被害はありませんでした。
2024年11月
・場所: 愛知県小牧基地
・内容: KC-130H輸送機が上空約1kmで緑色レーザーを照射されました。この時も搭乗員に怪我はなく、機体への損傷は報告されていません。
2015年12月
・場所: 沖縄県普天間基地
・内容: アメリカ海兵隊のヘリコプターに約9分間レーザーが照射され、照射した男が威力業務妨害容疑で逮捕されました。この事件では、男は罰金50万円の有罪判決を受けています。
厚木基地での事例
・期間: 2013年度以降
・内容: 海上自衛隊と在日米海軍が共同使用する厚木基地において、夜間に離着陸する航空機に対してレーザー照射が相次ぎ、少なくとも74件の被害が確認されています。自衛隊機に対する照射も含まれており、パイロットからの申告に基づいて集計されています。
その他の国際事例
・2018年: アフリカのジブチで、中国軍の基地からアメリカ軍機に対して軍事級のレーザーが照射され、搭乗員が軽微な眼の負傷を負った事例があります。
これらの事例は、自衛隊機や他国の軍用機に対するレーザー照射が、視界を妨げる危険な行為であることを示しています。
日本国内では、これまでのところ搭乗員の負傷や機体の損傷は報告されていませんが、国際的には深刻な影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。