東京スカイツリーは、その高さだけでなく、
展望台へと来場者を運ぶ高速エレベーターでも知られています。
しかし、最近発生した緊急停止により、その安全性や構造に再び注目が集まっています。
メーカーは? スカイツリーのエレベーターを手がけたのは
東京スカイツリーのエレベーターは、単一のメーカーではなく、主に2社によって供給されています。
天望デッキへのシャトルエレベーターは東芝エレベータ製であり、
天望回廊用のエレベーターは日立製作所が納入しています。
東芝エレベータは、地上4階から天望デッキ(350m)までを約50秒で結ぶ、分速600mの超高速エレベーターを4基設置しています。
これは国内最速級であり、40人乗りという大容量を誇ります。
また、昇降行程464.4メートルという国内最長の業務用エレベーターも東芝製です。
一方、日立製作所は、第1展望台から地上450mの第2展望台(天望回廊)の間を運行する高速大容量エレベーター2台を含む、合計7台のエレベーターと12台のエスカレーターを担当しています。
最近のトラブル:エレベーター緊急停止の経緯
2026年2月22日夜、東京スカイツリーの天望デッキから地上へ向かう下りエレベーター2基が運行途中で停止する事態が発生しました。
そのうち1基は、地上約30メートルの地点で緊急停止し、15人から20人のお客さまが約5時間半にわたり閉じ込められました。
乗客は翌23日の午前2時ごろまでに全員救助されましたが、体調不良や怪我をされた方はいなかったものの、長時間の閉じ込めに伴う心労が懸念されました。
スカイツリー側は、この事故を受けて2月23日を臨時休業とし、エレベーターの総点検を実施すると発表しました。
停止原因については現在調査中ですが、事故当日は強風注意報が発令されており、強風が要因である可能性が指摘されています。
エレベーターのロープ長が464メートルと長大であるため、風の影響を受けやすい構造であることも考えられます。
エレベーター内には緊急用の携帯トイレや水が備え付けられていたと報じられています。
過去にもあった緊急停止
東京スカイツリーのエレベーターが緊急停止したのは今回が初めてではありません。
2012年5月22日の開業初日にも、強風の影響でエレベーターが停止した前例があります。
この時の停止も強風によるものであり、今回の事故と同様に強風との関連が注目されています。
エレベーターの安全対策と今後の展望
今回の事故を受け、東京スカイツリーはエレベーターの総点検を実施し、再発防止と安全確認、管理体制の一層の強化に努めるとしています。
万が一、エレベーターに閉じ込められた場合の対応として、「全階ボタンを押す → 非常ボタンで外部と連絡 → ドアを開けずに救助を待つ」の3ステップが基本とされています。
世界一高い自立式電波塔である東京スカイツリーのエレベーターは、その設計と技術の粋を集めたものですが、安全性の確保は常に最優先される課題です。