歌舞伎俳優の中村鶴松が、東京都台東区西浅草のケバブ店でドアを損壊した疑いで現行犯逮捕され、その後釈放されたことが報じられました。
この出来事は、彼の今後の活動、特に間近に控える襲名や舞台出演にどのような影響を与えるのでしょうか。
本稿では、今回の事件の概要、中村鶴松の経歴、そして歌舞伎界への影響について詳しく解説します。
逮捕とケバブ店での出来事
歌舞伎俳優の中村鶴松こと清水大希は、2026年1月18日未明、東京都台東区西浅草にあるケバブ店の木製ドアを足蹴りして壊した疑いで、建造物損壊の現行犯で逮捕されました。
捜査関係者によると、店舗のトイレを無断で使用しようとしたことが発端とされています。
逮捕当初、中村鶴松は「酒に酔っていて覚えていない」と供述していましたが、逮捕の翌日である1月19日夜には釈放されました。
警視庁は今後、任意で捜査を続ける方針です。
歌舞伎の舞台への影響
今回の逮捕を受け、中村鶴松は出演予定だった舞台を休演することが発表されました。
特に、中村勘九郎、中村七之助らと共に「猿若祭二月大歌舞伎」への出演が予定されており、2026年2月には「初代中村舞鶴」を襲名し、幹部昇進することも決まっていました。
松竹は1月19日の時点で彼の休演を発表しています。
中村橋之助も、中村鶴松の休演について「今の一座でできることをひとつずつ勤めて参ります」とコメントしています。
今回の事件は、彼が歌舞伎座での主役を経験し、自主公演を成功させるなど、若手ホープとして活躍していた矢先の出来事であり、襲名を控える中でその影響が懸念されています。
中村鶴松のプロフィールと経歴
中村鶴松(なかむら つるまつ)
本名:清水大希(しみず だいき)
生年月日:1995年3月15日
出身地:東京都
職業:歌舞伎俳優
子役時代から部屋子へ 3歳で児童劇団に入り、
2000年5月に歌舞伎座『源氏物語』の茜の上弟竹麿役で本名の清水大希として初舞台を踏みました。
以後、数多くの舞台に出演し、子役時代からその才能を発揮していました。
特に、『野田版 鼠小僧』の孫さん太の演技が注目され、
2005年5月に10歳で十八代目中村勘三郎の部屋子となります。
この時に「二代目中村鶴松」を名乗り、中村屋の一員として研鑽を積むことになりました。
中村鶴松の学業と受賞歴
学業にも熱心で、東京都立白鴎高等学校を卒業後、早稲田大学文学部文学科演劇映像コースに進学し、卒業しています。
大学受験ではセンター試験英語で全国1位を獲得し、早稲田大学と慶應大学の合計4学部全てに合格したという秀才ぶりも知られています。
歌舞伎役者としても早くから認められ、2002年10月には国立劇場『霊験亀山鉾』の石井源次郎役で国立劇場特別賞を、同年12月には歌舞伎座『佐倉義民伝』の彦七役で松竹社長賞を受賞しています。
中村鶴松の主な舞台と功績
中村鶴松は、立役と女形の双方をこなす versatility を持ち、可憐な女形役で特に高い評価を受けています。
2021年8月には歌舞伎座『真景累ヶ淵 豊志賀の死』で初の主役・弟子新吉を演じ、一般家庭出身ながら異例の抜擢として話題となりました。
また、2022年には自身で企画・運営・出演者のギャラ交渉まで全てを担う自主公演『鶴明会』を開催し、1日の単独公演で2000人を動員する成功を収めています。
2023年10月には重要無形文化財(総合認定/第十六次)に認定され、「伝統歌舞伎保存会」会員となりました。
中村鶴松の将来と襲名
中村鶴松は、十八代目中村勘三郎亡き後も、六代目中村勘九郎や二代目中村七之助と共に中村屋を支え、修行を重ねてきました。
2026年2月には歌舞伎座「猿若祭二月大歌舞伎」において、初代中村舞鶴を襲名し、幹部に昇進する予定です。
今回の事件が、彼のこれまでの努力と今後の襲名にどのような影響を及ぼすのか、その動向が注目されます。